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【忍書房のオススメ本】明治の長崎 撮影紀行 森望

2019年6月17日
【忍書房のオススメ本】明治の長崎 撮影紀行 森望

行田の老舗書店・忍書房さんから「行田」や「終活」を切り口に、おススメの本を紹介するコーナー。
今回は森望「明治の長崎 撮影紀行」(長崎文献社)税込2,160円
nagasaki
著者は長崎大学医学部教授・附属図書館長。
脳神経解剖学者で古写真資料室長でもある。
それだけ聞くとなんだかキツネにつままれたみたいな気分になるが、
要するに古写真に興味があるお医者さんである。
解剖学者だからなのか、古写真を眺めていても、
いつだれが、どのようにして撮影されたものなのかが気になる。
長崎大学附属図書館に収蔵されていた古写真の山を調べていくと、
どうやら小川一真という人が撮影したものだということが分かってくる。
小川一真は万延元年忍藩生まれ。
忍藩最後の藩主松平忠敬(ただのり)の支援を受け、
土木工学を志して東京の有馬学校に進むが、在学中に写真師に興味を持ち、
学校卒業後に熊谷の写真師に弟子入りし、湿板写真術を会得、
富岡町に自分の写真館を持つにいたる。
どうです。俄然身近な感じになってきたでしょう。
小川はアメリカに留学してコロタイプ印刷を修得し、
現在も発行されている雑誌としては最も古い「国華」の創刊にも岡倉天心らとともにかかわっている。
コロタイプとは、実用化された写真製版法としては最古の技術。
ガラス板にゼラチンと感光材を塗り、加熱してゼラチン表面に細かなしわをつくる。
撮影したフィルムなどを密着させて露光すると、
光の当たった部分が感光材のせいで硬化して親水性を失う。
版面を水で濡らしてから油性のインキを塗ると、硬化した部分にしかインキが乗らなくなる。
網点ではなく細かなしわで階調を表現するため、
オフセットやグラビアでは得られないなめらかで深みのある印刷が可能になる。
欠点はゼラチンに耐久性がないため、大量印刷ができないことである。
小川は新橋にコロタイプの工場を造り、
日露戦争時にはコロタイプで印刷した絵葉書で大当たりをとる。
本書は、今現在国内で入手可能な唯一の小川一真写真集である。
小川一真についての資料は必見。お札の漱石を撮影したのが小川だと書いてある。
(文・忍書房 店主 大井達夫)

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すごいじゃん。
行田市民として、もう少し知っておいていい人なんじゃないか。
だれか調べて本にしてくれないか。そんなことを考えてしまう一冊。ぜひぜひご一読を。


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